頑張るのはもう古い?!ChatGPT初心者にこそ、読んでほしい1冊です!
今回の本のご紹介
今回は、著者:伊藤羊一さん、尾原和啓さんの『努力革命 ラクをするから成果が出る! アフターGPTの成長術』をご紹介いたします。
ChatGPT。その言葉が出てきてからしばらく経つと思います。
ただ、みなさんどうでしょう。実際にChatGPTを活用したことございますか?
「別にIT業界に勤めているわけではないし、自分には関係ないや」
と思った、そこのあなた!!いやいやChatGPTは思っている以上に身近に活用できるツールなんです。
(と言いつつ、私もこの本を読むまで使ったことありませんでした…。)
ということで、この本を読みながら、実際にChatGPTをインストールしてみたのですが、「えっ?!こんなことができちゃうの?」という驚きの連続でした。
ビジネスの場で考えると、例えば、会議の議事録の作成、スケジュール調整、市場調査など資料を作成し、上司に判断を仰ぐという工程をしてきました。この作業、全部AIでできちゃいます。
となると、私たちの行う仕事というのは、AIを使えば、ここまでは簡単にできる、いわばスタート地点となるのです。このスタート地点から、より高みを目指すためには、いかに顧客に惚れ込んでもらうものを作れるかが勝負となります。
他にも、AIを活用することで、既存のものを何パターンも組み合わせ、いろいろなもの生成できるようになりました。イラスト・デザイン、シナリオ、音楽制作などなど。
とにかく試してみて、だめそうだったら別のものを試してみる。そんなクリエイターも増えつつあります。
今回はそんなChatGPTの活用術について、これからの社会で求められることとあわせてまとめていきたいと思います。
今回こちらで要約する内容はこの2つ!
1.ChatGPTの活用法
2.これからの社会とChatGPT
特に2つ目は、自身の働き方についても考えさせられ、さらにChatGPTが非常に効果のあるツールだと実感していただける内容となっています。
ChatGPTのすごさ、ぜひとも知っていただければなと思います。
※本題へ入る前に
AIの使い方に関する私の考えついて触れておきます。
生成AIは、今回ご紹介するような、問題解決力の効率化であったり、業務効率化であったり、そういうメリットは確実にあると思います。
いわゆる、物は使いようで、あくまで私は「自分自身の成長につながるツール」として捉えています。
生成AIによる著作権問題とか、そういう社会問題については今回のブログでは「触れない」という前提で記載していきますので、よろしお願いいたします。
ChatGPTの活用法
本書ではChatGPTを「壁打ちの相手として使う」方法として紹介しています。
壁打ちとは、まさに壁に向かってボールを打つイメージ。
相手に話を聞いてもらい、相手からきた答えを打ち返すことを繰り返しながら、自分の考えを整理していきます。
そうしていく内にアイデアを練ったり、問題の解決策を探したりするプロセスのことをいいます。
簡単にいえば、ChatGPTと対話しながら一緒にアイデアや解決策を作っていくのです。
では具体的に壁打ちの方法を紹介していきます。
壁打ちは次の5つのステップで行います。
①まずはざっくり
②問題を小分けにする
③打ち手を考える
④絞り込む
⑤じっくり質問を繰り返す
具体的に見ていきましょう。
お題は「野球で球を今より速く投げるためには?」です。
①まずはざっくり
では、聞いてみましょう。
Q『野球初心者で、球を今より速く投げるためにはどうすればいいですか?』
すると、以下のような回答が表示されます。※一部省略しています。
A『球を速く投げるためには、以下のポイントを意識すると効果的です。』
1.正しいフォームを身につける
2.筋力・柔軟性を強化する
3.スナップと指の使い方を意識する
4.継続的に練習する
このようなアドバイスが返ってきます。たくさん提示してくれたのがわかります。
②問題を小分けにする
次に自身が考える問題点について詳しく聞いてみます。
文字の多さの問題で省略していましたが、各事項について補足情報が記述されています。
例えば、「3.スナップと指の使い方を意識する」について、補足情報として「ボールの握り方を工夫する(握りすぎず、適度な力で)」とあったので、ピンポイントで、こう聞いてみます。
Q『今より速く投げるたのボールの握り方について教えてください。』
A『ボールの握り方を工夫すると、球速が上がりやすくなります。以下のポイントを意識してみてください。』
と答えがあり、また具体案をずらーっと挙げてくれます。
③打ち手を考える
それでは打開策、打ち手についてさらに聞いてみましょう。
Q『それぞれのポイントやコツを習得するための練習方法を教えてください。』
すると、
①ボールの握りを意識する練習
②指の使い方やスナップ強化練習
③遠投による力の伝え方
④下半身・体幹を使う練習
⑤実践的な投球練習
といって、見出しが列挙され、具体的な練習方法をずらーっと提示してくれます。
ここまでの回答をしてくれるなんて、みなさん知ってました??こんなにもChatGPTが問題解決に長けているとは思っていませんでした。
④絞り込む
これだけの回答にすでに驚きですが、さらに前提と制約条件を加えて質問をします。
Q『現在、野球を初めて半年が経ちます。あなたは、野球のコーチです。学業を疎かにせず、球速を今よりも5km/h上げる方法を5つ挙げてください。』
前提①→野球を初めて半年が経つ
前提②→ChatGPTを野球のコーチとして役割付ける
前提③→学業を疎かにしない。
条件①→5つ候補を挙げる
先ほどまでは「ざっくり」として質問で、なるべく多くの人に当てはまりそうな回答をしていました。しかし、こういった感じで前提を明確にすることで、ChatGPTはそれに合わせて回答してくれます。
回答の一例を挙げると、
■週3回・30分の体幹&下半身トレーニング
・体幹や下半身を鍛えることで球速が向上します
・学校の授業や部活動の合間、自宅でできるトレーニングを行いましょう。
このように、学生相手として、より具体的な案を提示していくれるのです。
⑤じっくり質問を繰り返す
上述の①~④のステップを踏んで、あとは繰り返し、たくさんの質問を行っていくのです。こうして、ChatGPTと改善策やアイデアを出していけるのです。
もしあなたに悩みがあってモヤモヤしていたら、ChatGPTに吐き出してみるのです。
そうすることで、問題を小分けにでき、スッキリすることが可能なのです。
他にも、おもしろい方法を紹介します。
Q『松下幸之助さんの著書の要約を探してきて、それを簡潔にまとめてください。そのまとめから松下幸之助さんのキャラクターを想定して、5つのアドバイスをください。』
ChatGPTは、松下幸之助さんがどのような人物か、過去にどのような発言をしてきたかなど、インターネット上に蓄積された書籍の要約などから情報を集めて、何通りものアドバイスを提供してくれます。
このような質問方法で、過去の偉人の「経験」を知り、自身に取り入れることができます。
著書では、偉人の「経験」をコピーできると表現しています。
さらに、
Q『私は○○のリーダーです。来年度よりチームの人員削減が決まっており、悩んでいます。この点を踏まえてアドバイスを5つください。』
と質問すると、偉人の哲学を踏まえつつ、今のあなたの状況に合わせた回答が返ってきます。
もし同じ立場なら偉人はどうするだろうと偉人の思考をコピーするのです。
このように、具体的な使い方をいくつかご紹介いたしましたが、特に、ChatGPTに偉人になりきってもらうという方法は、非常におもしろかったです。
私も実際に自身の状況・その状況に関する悩みを書いてみました。
結論を言うと、すごく為になるアドバイスを提示してくれたので、来年度はこれらのアドバイスを意識して取り組んでいこうと本当に思えました。
みなさまも、ChatGPTでこういった聞き方を試してみてください。問題解決への糸口が見つかるはずです!
これからの社会とChatGPT
iPhoneの登場が2007年。これまでの日本の携帯電話は市場調査を行い、「どんなものがほしいか」と顧客に尋ねてきました。
充電の保ちを長くしてほしい、もっと絵文字を多く使いたい!など。
顧客の声を埋めていくという形で、日本の携帯はどんどん細分化されました。
ところがiPhoneが上陸した途端、瞬く間に日本に広がりました。
ジョブズがiPhoneを作ったのは、「顧客に言われたから」ではなく、「自分がこんなデバイスがほしいと思ったから」でした。
この例でもわかるように、今、社会は「ないものを埋めること」から「ほしいものをつくること」へと転換しているのです。
何が欲しいのかと顧客に聞くのではなく、こんなものを作りたいという熱に共感してくれる人を増やすのがこれからのマーケティングとなるのです。
ですから、しっかりと自分軸を持って、”なぜやりたいのか?”という思いが求められます。
上述の通り、市場調査はChatGPTがしてくれます。そのため、”なぜやりたいのか?”という思いを持つことで、やりたいことに没頭し、その思いに人が集まります。
個人単位だけでなく、企業でもこういった動きが見られます。
「パーパス経営」という言葉をご存じでしょうか。
”なぜ私たちは存在するのか”という存在意義や自社の企業哲学が明確で従業員、顧客、株主に共有されている経営モデルがあります。
起点となるのは”なぜ私たちは存在するのか。”
顧客ではなく、自分(自社)の声に耳を傾けどんな未来を作りたいか、どのように活動してくかを描くのです。
このような企業哲学と言うのでしょうか、そういった世界観を持った会社だけが生き残る。そんな時代になろうとしています。
他の観点で社会がどう変わってきたのか述べていきましょう。
遡ること、300年前、人材の競争優位は力でした。畑仕事や狩猟など長時間働ける体力のある人、重いものをたくさん運べる人が求められていました。
そこから時代は進み、競争優位は力から頭脳に変わりました。蒸気機関やエンジンが発明され、畑を耕したり荷物を運ぶのは機械ができるようになったからです。
こうなると、工場でスケジュールを管理して、決められたマニュアルに沿って業務を遂行できる高いIQを持つ人材が求められるようになりました。
そうすることで生産性が上がるからです。
では、現代社会に焦点を当ててみましょう。冒頭でも述べた通り、スケジュール管理やマニュアルに沿った作業の自動化はAIで可能です。
となると、これからは、頭脳に変わって何が競争優位となるのでしょうか。
本書では「偏愛」だと述べられています。新しく手に入れた道具を使いこなして、これまでできなかったことを楽しむのです。
2つの観点からから社会の変化について見てきましたが、共通して言えるのは、「自分がやりたい」というワクワクした思いを起点にやってみるということ。
そう捉えることができないでしょうか。
そして、生成AIによって、「こういうものをつくりたいんだ」という最初のボールさえ投げれば、そのために必要な情報や手順というのは、ChatGPTがインターネットにつながった80億人の知恵を総動員して考えてくれます。
まずは「これを、やりたい」と一歩を踏み出せる人が、成果を出せる人なんです。
歩き出して必要だ思うものはChatGPTがアシストしてくれます。そして仲間になってくれる人や協力してくれる人が自然と集まります。
あなたの抱く夢や目標がどんなに高くても、ChatGPTと壁打ちすることでどんどん高いところへ上ることができ、やがて到達できるのです。
そのときにはたくさんの仲間や協力者がいて、あなたの夢の到達に祝福してくれるでしょう。
最後に
最後まで、読んでいただき誠にありがとうございます。ChatGPTについて、おもしろいツールだなと興味を持っていただけたでしょうか。
本書では、今回挙げた例以外にもたくさんの活用方法について記載されていますので、実際にその手に取って読んでいただきたいです。
私も上述の通り実際にChatGPTをインストールし、がっつり活用しています。
壁打ちの方法で、今の悩みを書いてみて、その悩みに効果のある本を提示してもらったところ、これが、まぁーおもしろい!!
読み終えたらこちらに要約・感想をまとめようと思います。
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