人は聞き方が9割

読書感想

なぜあの人は好かれるのか?答えは『聞き方』にあったんです!

今回の本のご紹介

今回は、著者:永松茂久さんの『人は聞き方が9割』をご紹介いたします。

早速ですが質問です。あなたが信頼できる人ってどんな人ですか?

いろいろな方を想像されたかと思いますが、その方って「聞き上手」ではないでしょうか?

「この人に話すとすごく安心できる」
「話を聞いてもらえて、自分のことを理解してくれている!」

そういう人が周りから好かれ、信頼できる方になっていくのではないかと思います。

この著書はそんな”聞き方”に特化した内容となっています。

まず、前提として「人は本来話したい生き物である。」と本書では述べられています。

であれば、話を聞いてくれる人がどれだけ安心できる存在であるか、一目瞭然だと思います。

そんな、”聞き方”について、今回まとめてご紹介いたします。

すぐにでも実践できるようなものもいくつかご紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでいただきたいです。

今回こちらで要約する内容はこの2つ!
1.なぜ「聞く人」はうまくいくのか?
2.人に好かれる「聞き方」

人に好かれる「聞き方」を知っていれば、あなたへの信頼度も、ぐーーんと上がります!「聞き上手」の極意を学んでいきましょう!

なぜ「聞く人」はうまくいくのか?

コミュニケーションというのは、「話し手」と「聞き手」で成り立っています。みんさんがコミュニケーション能力を養うために、まずは話し方を学ぶかと思います。

話し方の教室や話し方に関する本はたくさんありますが、聞き方の教室や聞き方に関する本となると、圧倒的に数が減ります。

このように、多くの方が「話す」ということばかりにとらわれてしまい、「聞く」ということの重要性を忘れているのです。

実際、著者の兄弟本として『人は話し方が9割』という著書があります。こちらに以下のような人間の3大心理が記載されています。

①人は誰もが自分のことが一番大切であり、自分に一番興味がある生き物である
②本来、誰もが自分のことを認めてほしいし、自分のことをわかってほしいと熱望している
③人は自分のことをわかってくれる人のことを好きになる

つまり、人はみな、自分の話に共感してくれる人を求めているのです。

人はみな、こういった欲求を生まれながらにして持っているということは、端的に言えば、「聞く人」は多くの方から求められる存在となります。

例えば、テレビのトーク番組を思い浮かべてみてください。司会者がいて、ゲストの方々が話をする様子が思い浮かぶかと思います。

もちろん、話をしているのはゲスト側ですが、この会話の主導権を握っているのでは誰でしょうか? 答えは司会者です。

司会者から話をすることはほとんどなく、基本的なスタンスとしては、「へぇー!」「ほー!」「はー!」とゲストの会話にリアクションしています。大げさにテーブルを叩きながら笑ってオーバーリアクションするっていう司会者もいるかと思います。

このように聞き手となる司会者が、ゲストに気持ちよく安心して話ができるように、コミュニケーションの主導権を握っているのです。

大事なことなのでまとめますと、本当に会話の主導権を握っているのは、話す側ではなく、話させる側なのです。

人に好かれる「聞き方」

上述のように、聞き手が重要であり、求められていることは認識していただけたかと思います。

重複いたしますが、話を聞いてもらうことで、人は安心し、その人を好きになります。こういった、人に安心してもらえるような聞き方ができる人を本書では、「リアクション美人」と呼んでいます。

具体的にリアクション美人は聞くときにどういったことをしているのでしょうか。

リアクション美人が自然とやっている聞き方を本書では「魔法の傾聴」と称し5つ紹介されています。

具体的には
・表情
・うなずき
・姿勢
・笑い
・感賛

となります。それぞれ詳しくまとめていきます。

「表情」

まずは表情。とくに笑顔ですね。初対面では、まず先に笑顔を出すことを常に心がけましょう。そうすることで、会話での心理的主導権を手にすることができるんです。

また、相手の感情に表情を合わせることも覚えておきたいポイントです。

さすがに相手が悲しい話をしているのに、笑顔で聞いているのはおかしなことですよね。

相手の話の内容に表情を合わせることで、「私はあなたの気持ちがよくわかります」と表現しているのです。

そして、最後に”目”です。目は口ほどにものを言うという言葉があるぐらいです。

ここで目の使い方のポイントを書きますと、眉間に意識を集中させるとうまいくのです。

しっかりと相手の話を聞くときは、眉間に力を入れると自然に表情は引き締まります。一方で、笑顔を作るときは、眉間を大きく開くことを意識しましょう。

「うなずき」

うなずきは相手に安心感を与える一番のリアクションです。

漢字では”肯き”とも書くことができます。

そうです。うなずきは、相手を肯定するための一番のリアクションなのです。

また、このうなずきもしっかりと感情を表現することができます。それはうなずきの深さで表現します。

「弱」は首を固定したままアゴだけを軽く下に振るうなずき。

「中」は頭ごと下に持っていくうなずき。

そして「強」は首、頭をすべて使って背中まで引っ張られるくらいの深いうなずきです。

ふだんは弱、相手が感情を込めた時は中、そして自分自身も大きく納得した時に強。

この強弱をうまく使い分けることで、相手の話にリズムがついていくのです。

「姿勢」

相手の話を聞くときの姿勢ですが、楽しいひとときを送りたいときは、できる限り少しだけでも前傾姿勢を意識してみてください。

そして相手に体を向けてください。イメージとしては、相手にへそを向けて話してほしいのです。

相手に体を向けるということは、心を開いて相手に意識を向けているという心理的なボディーアクションなのです。

あとこれは姿勢とは少し違いますが、大事なことなので書きますね。

携帯電話は触らないこと!相手の気にならない場所に置きましょう。

「笑い」

話を聞いてくれている人が笑ってくれていると、話している側はやっぱり安心します。

相手の安心感を与える一番のアクションはうなずきと紹介しましたが、実はそれと同等の安心感を与えるのが「話を聞いて笑う」ということなのです。

「面白いですね」って言ってもらえたら、ものすごく安心できますよね。

相手の話に、合いの手を入れるようにうなずきや共感を示し、相手の言った小さなことを何倍にもして笑うことで返す。リアクション上手な人はここをよく心得ています。

「感賛」

感賛という言葉、聞き馴染みのない言葉かと思いますので、詳しく解説します。

感賛とは感嘆+称賛から成り立つ造語となります。

感嘆は、相手の話に対する聞く側の驚きの表現です。 例えば「わあ」「へー」「ほー」「おー」「きゃー」など。

そして称賛は、相手を称える言葉です。 「すごい」「素敵」「いいね」など。

魔法の傾聴ではこの2つをセットで使っていくようにするのです。

例えば、

「最近、会社で役職が上がったんだ」→「わあすごいじゃん! よかったねー

「私、最近、犬を飼い始めたの」→「おー、犬か。いいね! かわいいよねー

というように、「驚き+褒め」をひとまとめにして返すのです。

自分のなかでわりとオーバーだなと思うくらいのリアクションでも大丈夫です。

この「感賛」に思いを乗せることで、その後の相手のテンションがほとんど決まります。

このような、うなずきや感賛を含めた5つの方法をセットで行うことで、相手は「この人に言ってよかった」と間違いなく感じるのです。

「え?こんな簡単なことで相手って喜んでくれるのか」と感じた方もいらっしゃるかと思います。

まだ今の世の中では、多くの人が聞くということに対して難しいというイメージを持っています。

ということは、先に、「聞く」という行動をした人は貴重な人になります。

魔法の傾聴はやったもの勝ちなのです

全部できなくてもいいです。少しずつこれらの方法を取り入れてみてください。ゆくゆくはあなたもリアクション美人になれるはずです。

本書では、この他にも逆に嫌われてしまう聞き方についても紹介されています。

一度こちらの著書を手に取っていただき、”聞き方”について学んでいただきたいです。

あなたに辛いことがあったとき、たった一人でも自分の話を聞いてくれる人がいてくれて安心した経験ございませんか?

人の話を聞くというのは、一見地味なことですが、想像以上に相手に安心感を与えます。

今度はあなたが、安心感を与える側に回ってみましょう。

最後に

聞くことに特化した本ですが、実は私、意識して読むようにしています。

例えば、3月に読んだ本の中の一冊に『「承認 (アクノレッジ) 」が人を動かす コーチングのプロが教える相手を認め、行動変容をもたらす技術』がございました。

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 【オススメ】2025年3月 読書記録

コーチングというのは、相手が話した内容に集中して傾聴するのです。

ですから、コミュニケーションにおいて、聞くことも大事というのは本当に実感しています。

まあー、私自身、話下手ということもあり、聞く側に回ることが多いだけっていうのはあるんですけどね。

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