たった100ページ。それでも人生が変わる1冊。20年以上読み継がれる名著が、いまも読者に刺さる理由とは?
今回の本のご紹介
今回は、著者:スペンサー・ジョンソンさんの『チーズはどこへ消えた?』をご紹介いたします。
本書は、巨大な迷路に住む、2匹のネズミと2人の小人が大量のチーズを見つけるというところから始まります。
この本の学びポイント
本書のテーマは「変化への対応」
本書では物語を通じてこのようなことを学べます。
1. 日々起こる変化への対応
→ 変化は避けられないと理解し、心の準備をする大切さ。
2. 変化が生じたときの行動の早さ
→ 迷わず動ける人が、チャンスをつかむ。
3. 変化を恐れない勇気
→ 勇気を出して一歩を踏み出せるかが運命を分ける。
変化に対して、あなたはどのようなアクションを起こしますか?
まず本書のあらすじから見ていきましょう。
あらすじ
チーズの発見から消失まで
迷路に住む2匹のネズミ(スニッフとスカリー)と2人の小人(ヘムとホー)は、日々チーズを探しながら暮らしていました。
ある日、彼らは大量のチーズを見つけ、それぞれのやり方で安定した生活を送るようになります。
彼らにとってチーズは食糧であり、幸せのシンボルなのです。
ネズミたちは警戒を怠らず日々チーズの様子を見ていましたが、小人たちは状況が変わることを疑わず、このチーズは自分たちのものだ、このチーズは永遠に続くものだと信じていました。
だが、そんなある朝、突然チーズが消えてしまうのです。
新しいチーズ探しへの葛藤
チーズが消えたあと、ネズミたちはすぐに状況を受け入れ、迷路の中へ新たなチーズを探しに行きました。
一方、小人たちは混乱し、チーズを失った現実を受け入れられずにいました。彼らはチーズが失くなった原因を外に求め、「誰かが奪ったに違いない」と怒りと不安に支配されていきます。挙げ句の果てには、本当はまだここにチーズがあるのでは?と探し始めます。
しかし日が経つにつれ、ホーは「このままではいけない」と気づき、恐怖と葛藤の中で少しずつ変化の必要性を受け入れていきます。
そしてついに、ホーは新しいチーズを求め迷路へ踏み出す決意を固めます。一方ヘムは変化を拒み、元の場所に残り続けます。
変化にどう向き合うかが、それぞれの運命を分けることになるのです。
実生活への応用
異動とか働き方の変化、最近多いですよね。そんな時に「どうしたらいいんだろう…」と悩む方に、この本はめちゃくちゃ参考になります。
例えば、仕事の体制が変わったとします。「なんてこったい!前の体制のままで良かったじゃないか…。」と悩むこともあるかと思います。
しかしこの本を読むと、そういった変化自体を悲観的なものと捉えるのではなく、しっかりと受け入れどう向き合うかが大切だと気付かされます。
・そもそも体制が変わりそうだなとそれ以前から察知できなかったのか
・そして体制が変わるための準備ができなかっただろうか
・新たな体制の変化を受け入れることで、今後何が問題になりそうか
ビジネスの場ではスピードが求められます。ネズミのように日々の調査やまずは動いていみるという行動力が、変化に対する突破口になるのです。
もう少しプライベートの場面であれば、迷路に出発した小人のようにどうしようか悩みながらも勇気のある一歩を踏み出すことが必要となるのです。
まとめ
変化というのはいつでも起きるものです。大切なのは、「その変化にどう対処するか」です。
この本を通じて、恐れながらも一歩踏み出して変化を受け入れる勇気を学ぶことができます。
もちろんネズミたちのようにすぐに行動を移せるのがベストな形ですが、時には怖くてなかなか前に進めないこともあります。
しかし、立ち止まったままでは事態は好転しません。過去にすがらず、新しい方向に進めばあなたにとってのチーズが見つかるはずです。
あなたは、この登場人物の中だと誰になりたいですか?
本書は100ページほどとコンパクトで、スラスラ読める一冊です。
「読書はちょっと苦手…」という方でも気軽に読めるので、ぜひ手に取ってみてください。
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