タイトルを見て共感されたあなたへ。大丈夫!あなたはその時点でやさしいんですから!
今回の本のご紹介
今回は、著者:稲垣 諭さんの『やさしいがつづかない』をご紹介いたします。
本書のタイトルを見てあなたはどう思いましたか?
私はこう思いました。
「本当にその通り。もっと人にやさしくあり続けたい。」
なんだったら、誰しもこう思ったことがあるはず。
📍やさしくあり続けたいのに、いつの間にか疲れてしまう
📍誰に対してもやさしくできたほうがいい、そんなことは頭ではよくわかっているのに…
📍やさしくしてあげられるのは最初だけ。時間が経つにつれ、その熱意は冷めている
しかしながら、安心してください。
実は、「やさしい」って続かないのが当たり前なんです。
この本を通じて「やさしい」との付き合い方を学ぶことができます。
この本の学びポイント
本書のテーマは「やさしいとの付き合い方」。
上述の通り、やさしいがつづかないのは当たり前なこと。
みなさんにはこの点をご理解いただきたいのです。
例えば、細い通路で目の前からお年寄りが歩いてきたとします。
そんな時、お年寄りに道を譲りますよね。
一方で、親の介護が必要となったらどうでしょうか。
始めのうちは、やさしくケアできます。
でも、それが日常になってくるとどんどん疲れてくる。。。
この違いはいったい何のでしょうか?
それを解き明かすために、本記事では、
・そもそも「やさしい」とは?
・やさしいがつづかない理由
・「やさしいがつづかない」を深掘りする
これらをピックアップしてまとめていきます。
この本の要点3選
そもそも「やさしい」とは?
やさしいというのは性格だと思っていませんか?
実はそうでなく、自分と他人の間のコントロールの問題なのです。
具体的に、「やさしさ」とはある条件を兼ね備る必要があると述べられています。
それが以下の2つの条件。
1️⃣コントロール権を手放し、相手に委ねること
2️⃣その結果、起こることの責任は引き受けること
【例】泥んこ遊びをしたがっている子ども
4歳ぐらいの息子が目の前の水たまりに入りたがっています。
あなたが親だとしたら「入っちゃだめよ!」と言うかと思います。
でもそれは子どもの行動をコントロールすることとなります。
では、やさしくあるための2つの条件に当てはめてみましょう。
1️⃣コントロール権を手放し、相手に委ねること
「いいよ!思いっきり水たまりに入っちゃおう!!」
→こうして、子どもに行動を委ねる。
2️⃣その結果、起こることの責任は引き受けること
・服を洗濯する
・お風呂に入れる
・汚れた玄関を掃除する
→子どもが泥んこになったことで起きた責任を引き受ける
やさしさとは、自分と他人にの間のコントロールの問題。
このように、「やさしさ」を言語化することができるのです。
【Point】
「やさしい」は性格ではなく、あなたのふるまいや行為の問題である。
だから、やさしくないことで自分の性格を責める必要なんてない。
やさしいがつづかない理由
「やさしい」とは何か。
上述の通り「やさしい」を定義してみると次のことが言えます。
やさしいとは、自分の身を削る勇気のいる行為なのです。
つまり、やさしいをつづける=自分の身を削りつづけるということなのです。
こう考えると、そりゃー、つづくわけがないですよね。。。
そして考えてみてほしいことがあります。
あなたが、やさしくありつづけたいと思う相手はどなたですか?
・パートナーや家族
・仕事の同僚
・親しい友人
このように身近な人ではないでしょうか。
お年寄りに道を譲るといったやさしさは、完全なる善意の下で行われます。
一方で、身近な人に行う長期的なやさしさってどうでしょうか。
見返りや義務などが紐づかれ徐々に単なる善意だけは済まなくなっていきます。
【Point】
やさしいを定義することで、やさしいがつづかないという問題は当たり前だとわかる。
特にこの問題が起こるのが身近な人との関係においてである。
「やさしいがつづかない」を深掘りする
もう少し身近な人へのやさしさについて深堀りしてみます。
次の2パターンに分けて考えていきたいと思います。
①人間関係
分かりやすく家族を例に考えてみます。
あなたはトイレットペーパーを買ってきました。
このトイレットペーパーに対し、家族に言います。
「これは僕が買ってきたものだから勝手に使わないでね!!」
もちろん、そんなこと言いませんよね。
家族の間に貸し借りは一般的に発生しません。
親が子どもに料理を作るにしても、子どもに見返りなんて求めないもの。
親の介護だってそう。始めのうちは、貸し借りなんて考えずにケアをするもの。
でも日が経つにつれ、ケアしてもらうことが当たり前となる。
相手は甘え始め、こちらは義務感を覚える。
介護の当初と比べて明らかに人間関係が変わっていくのです。
②あなたの余裕
あなた自身の余裕がやさしさに深く関わります。
具体的には、
・経済面の余裕
お金の心配に悩まされ余裕がない。
・時間面の余裕
時間に追われていて余裕がない。
・健康面の的余裕
体が不調で余裕が無い。
このような余裕がなくなると相手のことを考える余裕がなくなります。
とても忙しかったり、自分の体調が悪かったり。
そんなタイミングで相手のことを気に掛けるなんてすごく難しいですよね。
やさしいがつづかないと悩む前に、まずはあなた自身を見直す。
一日の中で心身をメンテナンスをする時間を作ることから始めてみてください。
そうした時間をもつこと自体が、あなたの余裕の証にもなります。
【Point】
やさしいをつづけるためには、あらゆる環境や状況が深く関与している。
実生活への応用
残念ながらこの本に「やさしいがつづく方法」という点については記載されていません。
ただし、理解しておくべきことは記載されています。
それは、まさに人にやさしくなれないという状況におかれたとき。
・「自分は今、コントロール権を手放したくないんだな」
・「相手をコントロールしたい欲望に駆られているな」
などと自分の中で起きていることを客観的に認識してみるのです。
もし、やさしさを性格の問題だと思っていたら、
・自分を責めて悲観的になる
・心にも無いことを言ってしまう
・修復不可までの関係性になってしまう
このように、もう元には戻れない関係になってしまう恐れもあります。
せっかくやさしくありたいと思っていた相手と、そんな関係性にはなりたくないですよね。
そこで考えてほしいのがあなたの余裕です。
身体か疲れているならまずはお風呂にはいってリラックスしたり、早めに睡眠を取ったりと自分自身をしっかり労ってください。
時間に追われていると感じているなら10~20分ほどスマホも触らず一人になる時間を作ってみてください。
何もしない時間を作るという贅沢な休息を味わってみてください。確実に時間に余裕が生まれます。
このように常日頃から自分自身をチェックし、かつ、自分自身をケアする時間を作る。
こうすることであなたのやさしいはつづいていく可能性が高くなります。
まとめ
やさしくなれない。それは性格の問題ではなく、コントロールの問題。
このように理解することで、日々のあなたの行為を客観視することができます。
客観視できるということは、自分自身の状態に気付けるということ。
そうすると、その後に取る自分の行動に少しでも余裕が生まれるのではないでしょうか。
この記事を読んでくださっているあなたへ。
おそらく直近で、「やさしさ」がつづかなかったという体験をしたのではないでしょうか?
どうかそんな自分自身を責めないで!
職場の同僚や家族にやさしくできなかった自分に気付けたこと。その気付きは確実に、あなたが「やさしい」に一歩近づいたことになるんですから。
さらに!!
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